こんにちは。赤坂ビューティークリニックの青山です。
「イニボって危険じゃないの?」「副作用は?」「効かないことはある?」新しい製剤だと、安全性が気になりますよね。この記事では、安全性をメインに、医師である私が直接お話しします。
イニボの安全性——韓国製は危ない?
イニボは韓国で製造された製剤です。「韓国製」と聞くと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、もともとボツリヌス製剤はアメリカのアラガン社(現アッヴィ)の製品が先にあり、それを研究して、さらに良くしようと作られたのが後発の韓国製剤です。アラガンの製品はアラガンの製品で30年・40年と歴史があり、昔からあるものとして安全性が積み重ねられてきました。一方で後発の製剤は、その先行品を踏まえて改良されているという背景があります。
つまり「韓国製だから危険」ということではなく、製剤ごとの中身で判断するのが大切だということです。
そしてイニボは、韓国の規制当局(食品医薬品安全処/MFDS)の承認を取得している製剤です。この承認は審査がかなり厳しく、なかなか承認が下りなかったり、いったん出た承認が後から取り消されることもあるといわれています。それだけの審査を経ている、という点は安心材料のひとつといえます。
イニボの副作用
副作用については、基本的にほかのボツリヌス製剤と共通です。
まず、注射である以上、内出血が出るリスクはあります。当院では、髪の毛ほどの細さの34ゲージ(数値が大きいほど細い針)など、細い針を使うことで、痛みや内出血のリスクを抑える工夫をしています。
そのほか、よくいわれる副作用として左右差や違和感があります。ただ、これは一度にたくさん入れすぎないことで多くは避けられます。シワであれば3〜4日で様子が分かってきますから、まず控えめに入れて、足りなければ後から追加する。この進め方が、左右差や不自然さを防ぐうえで一番のポイントです。
どれだけ良い製剤を使い、どれだけ経験豊富な医師が施術しても、入れすぎれば不自然さや左右差の原因になります。「足りなければ来ていただく」が基本です。
過剰投与をすると表情が不自然になることがあります。とくに不純タンパク質が多くて薬が広がりやすい製剤の場合、余計なところにまで効いてしまい、表情が固まったように見えることがあります。イニボは純度が高く広がりにくいとされるため、こうしたリスクは比較的抑えやすいと考えられています。
「効かない」「すぐ切れる」——抗体の話
質問でよくいただくのが、抗体の話です。
抗体というのは、不純物の多い注射を繰り返すと、体が薬を「異物」として認識し、排除しようとする反応のことです。抗体ができると、薬が体から早く抜けてしまい、効果が出にくくなったり、効果が長続きしなくなったりします。
抗体はいったんできてしまうと、なかなか元に戻すのが難しいといわれています。だからこそ、最初から純度の高い製剤を選ぶことが大切です。純度が高い製剤を使っていれば、通常そう簡単には抗体はできません。逆に、純度の低い製剤を大量に、しかも繰り返し使うと、抗体ができやすくなるといわれています。
もし抗体ができてしまった場合は、半年〜1年ほど施術をお休みする、あるいは製剤を変えてみる、といった対応が選択肢になります。ただ、いずれにしても起こさないことが一番ですから、最初からきちんとした製剤を使うことをおすすめします。
「失敗」の原因とは——何をもって失敗か
ボツリヌス製剤で「失敗」というと、多くの方は「効かなかった」を想像されますが、実際に多いのは効きすぎや表情が不自然になるケースです。
ここでも結局、大切なのは2つに集約されます。
1.良い製剤を使うこと
2.経験のある医師に施術してもらうこと
注射の深さや位置を、いかに自然に仕上げるかが重要な要素になります。せっかく良い製剤を使っても、注射の位置が間違っていては意味がありません。
1.良い製剤を使うこと
2.経験のある医師に施術してもらうこと
注射の深さや位置を、いかに自然に仕上げるかが重要な要素になります。せっかく良い製剤を使っても、注射の位置が間違っていては意味がありません。
注射が浅すぎると筋肉まで届かず効果が出ませんし、深すぎると骨膜(骨を覆う膜)に当たって頭痛の原因になることもあります。製剤の品質と、医師の経験、この両方がそろって初めて、満足のいく結果につながります。
まとめ
- イニボは韓国当局の承認を取得しており、審査は厳しい
- 副作用は他のボツリヌス製剤と共通(内出血・左右差・違和感など)。入れすぎないことで多くは防げる
- 抗体を防ぐには、最初から純度の高い製剤を選ぶことが大切
- 「失敗」の多くは効きすぎ・不自然さ。良い製剤+経験豊富な医師の両方が鍵
この記事が、これからボトックス注射・イニボ注射を受けられる方の参考になれば嬉しいです。











